「サラ金5件以上借入れ」の登録人数の推移

  

サラ金から5件以上借入れをしている多重債務者は、法改正前は230万人でした。これが2012年3月には44万人にまで減少しています。「多重債務問題の解決」の目的達成に向けて、改正貸金業法の効果がはっきりと現れています。

自己破産者数とサラ金貸付残高の推移

改正貸金業法による多重債務者の減少は、自己破産者の減少となって現れています。自己破産件数のピーク時は2003年で年間24万人を超えていました。自己破産のピーク時すなわち2003年は、サラ金の貸付残高の絶頂期と一致しています。

自己破産件数は2011年で10万0508件で、ピーク時の半分です。ただし、これは1998年と同水準に戻ったということに過ぎません。1998年すなわち前回の金融危機の時期には、銀行の貸し渋り・貸し剥がしが横行し、それをビジネスチャンスとした日栄(「腎臓売れ、目ん玉売れ」の取立てが国会でも取り上げられた)・商工ファンドなどの商工ローンが急成長し、日本中に「シャッター通り」が出現した時期です。

自己破産という指標からみた多重債務問題は、いまだ解決途上にあると言えます。必要なことは、自己破産がさらに減少するように、改正貸金業法を中核とする多重債務対策をさらに押し進めることです。

多重債務問題と自殺者数の推移

生活・経済苦による自殺者数も、自己破産と同じく2003年がピークでした。2011年には6406人に減っていますが、これも自己破産と同様に1998年と同水準に戻ったにすぎません。

「経済・生活苦による自殺者」は、雇用問題や事業不振なども幅広く含みます。2007年から「負債(多重債務)を原因とする自殺者数」の内数が発表されるようになりました。2008年にはリーマン・ショックによる派遣切りが横行しましたが、負債を原因とする自殺者数は一貫して減少し、2007年から2011年までの4年間でほぼ半減です。

改正貸金業法等による多重債務対策は、いまだ解決途上にあります。いま貸金業法の改悪(金利規制緩和や総量規制撤廃)などをすれば、せっかくの改正の効果を台無しにし、多重債務問題を再燃させることは明らかです。