総量規制の適用範囲

除外貸付け(貸金業法施行規則10条の21第1項)

年収3分の1の額と対照される借入金残高の中に算入されない。

住宅ローン、住宅ローンのつなぎ資金、自動車ローン、高額医療費、有価証券担保貸付け、返済能力を超えない不動産担保貸付け(居宅以外)、売却予定不動産の売却代金により返済される貸付けで返済能力を超えないもの、手形割引、貸金業者を債権者とする金銭の貸借の媒介に関する契約、などがこれに当たる。

顧客の定期収入とは別に、資産等による返済能力の裏づけがある等の理由で「総量規制になじまない」とされた。

例外貸付け(貸金業法施行規則10条の23第1項)

顧客の返済能力を超えなければ、年収3分の1を超える貸付けも許される。

総量規制に抵触している者の借入残高を段階的に減らしていくための借り換え、緊急医療費、外国において緊急に必要になった費用など社会通念上緊急に必要と認められる費用を支払うための資金の貸付け、専業主婦、事業を営む個人に対する貸付け、新たな事業を行うため必要な資金の貸付け、銀行から貸付けを受けるまでのつなぎ資金

「個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約」であるとの理由で、例外とされた。

総量規制の「年収3分の1」基準の根拠

「年収3の1」という基準は、消費者金融利用者の年収が概ね600万円以下であること、家計調査によると年収600万円未満の世帯の実収入から実支出を引いた額が毎月の実収入の15%程度であることを基に、毎月の収入の15%を返済に充てるものと想定し、年利18%・元利均等払い・返済期間3年間という条件で借入可能な金額を試算すると概ね年収の3分の1となることから設定した、とされている(上柳敏郎・大森泰人「逐条解説 貸金業法」商事法務114頁)。